矯正用アンカースクリュー

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歯科矯正用アンカースクリューを使用した治療

ほっぺた側の奥の骨に埋入した例 / 上あごの骨の真ん中に埋入した例
直径1.4〜2.0mmのチタン製スクリューを歯ぐきの骨に埋入し、それを固定源にゴムなどで歯を牽引して移動する治療法です。現在の矯正治療においては、ごく一般的に使用されます。埋入は麻酔で無痛的に行い、その後は治療中も痛みや腫れを伴わず、患者さんにとって苦痛などの負担が小さい治療です。治療後にスクリューは撤去し、歯ぐきや骨の傷はキレイに元に戻ります。
メリット
動かしたい歯のみに力をかけることができるため、奥歯を固定源とする従来の矯正治療に比べて効率が良く、歯の移動が安定するため、結果的に治療期間を短縮します。また、従来の治療方法では達成が困難な移動距離や移動方向に歯を牽引することが可能になったため、難易度の高い治療設定も作成することができます。
デメリット
スクリューに牽引する力がかかるため、治療中にネジが動揺し、抜けてしまうことがあります。(治療後にスムーズにスクリューを撤去する必要があるため、骨に強く固定されない製品設計になっています。)埋入する場所や骨の状態にもよりますが、およそ2〜3割程度は脱落するという論文データがあります。脱落した場合は、再度埋入が必要になります。
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施術方法

歯を失った場所に埋めるデンタルインプラントとは異なり、施術も簡便です。

  • 埋入部位に通常の歯科局所麻酔を少量施します。
  • 歯ぐきの切開を必要とせず、専用のドライバーを用いてスクリューを埋入します。骨の部位によっては固く厚いため、スクリューを埋入する前に小さい穴を作ります。施術時間は10〜20分程度で、出血もごくごく少量です。当日は痛み止めを飲んで頂きますが、通常翌日には痛みません。
  • 当院では、スクリュー本体は矯正装置料に含みます。埋入時には処置料として1本あたり3,300円がかかります。(再埋入時も同様です。)
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使用方法と適用症例

抜歯スペースへ前歯を後方移動する上顎前突の症例
下顎歯列を後方へ移動する受け口の症例
奥歯を圧下する開咬の症例
早期に歯を失った場合など、奥歯を前方に牽引する症例
上顎骨を非外科的に拡大する症例
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