当院で小児期治療を始めるタイミングは、前歯(上4本 下4本)が永久歯に生え変わった頃(おおよそ7〜10歳頃)です。前歯以外の生え変わりが多く進んでいる場合は、その年齢範囲であったとしても、永久歯列の矯正治療が適用になる場合があります。生え変わりの年齢は個人差がありますので、もしお子さまのお口を見ても分からない場合はご相談までお越しください。
検査を行った後の診断では、上記のような複数の問題に対する治療の順序、使用する装置、治療期間などの具体的な治療計画を立て、分かりやすく説明を致します。また、3Dシミュレーションで治療後の歯並びをご確認頂きますので、お子さまにも容易にイメージして頂けます。
治療途中に予定していなかった装置が増える、治療のゴールがわからない、いつ終わるのか分からない、治ったと言われたが結果に不満がある、ということがないよう、診断時に治療の全体像をご説明致します。
小児期の矯正治療では、前歯と6才臼歯以外の永久歯については、治療の対象外になります。また、永久歯の抜歯を伴う矯正治療のように、前歯を大きく後方へ移動し、突出した口元をキレイなシルエットに改善することは困難です。
小児期の矯正治療のメリットとデメリット(お子さまによって異なります)、「どこが治り、どこが治らないのか」を治療開始前によくご理解頂くことが大切です。場合によっては、小児期の矯正治療を進めずに、永久歯が生え変わるまでお待ち頂き、永久歯の矯正治療から始めることもあります。
当院ではできる限り、取り外し可能な装置を使用します。治療中に下記のようなトラブルが起きないよう、お子さまに安心してお使い頂ける装置を選択しています。
当院のwebサイトでは、厚生労働省の「医療広告ガイドライン」に従い、治療例を掲載しておりません。初診相談にて、矯正装置や症状ごとの治療例をご覧頂いております。
小児期の矯正治療は「顎を拡げれば歯並びが治る、永久歯を抜かずに治せる、だから必ずした方が良い」という文章を目にすることも多いと思います。しかし、お子さまの症状によってはそうとも限りません。以下の歯並びでは、小児期の矯正治療で顎を拡げても治らず、永久歯の抜歯を伴う矯正治療が必要になりますので注意が必要です。
また、奥歯の生え変わりは13〜15才までかかり、身長が伸びる間は顎の骨も成長しますので、小児期の矯正治療が終わった後もお子さまの歯並びやお顔立ちは変わります。よって、矯正治療のゴールを「①永久歯全体の咬み合わせ」と「②お顔全体に対する口元の審美性」と考えると、小児期の矯正治療を行っても永久歯列の矯正治療が必要になる場合があります。
小児期の時点で永久歯列の矯正治療の必要性が明白な場合には、小児期の矯正治療に多くの時間と費用を費やすメリットはあまり多くありません。お子さまに必要のない負担を強いないよう、小児期の治療が必要かどうかの判断はとても重要です。当院では診断時にご説明をしております。
「小児期の矯正治療はできるだけ早く始めたほうが良い」という情報が溢れているため、ご相談にいらっしゃるご両親さまが「もう手遅れかもしれない」と気に病んでいらっしゃることも珍しくありません。
当院では、矯正治療を開始するタイミングは「前歯(上4本 下4本)が生え揃った頃」とお伝えしています。歯の生え変わりは個人差があり、何歳という区切りはありませんが、6歳以下では早すぎると考えています。
あまりに早く治療を開始しても、早く治療が終わるわけではありません。治療の長期化はお子さまにとってもご両親さまにとっても大きな負担になります。治療開始のタイミングの判断は、お子さまの症状によって異なり、矯正治療の専門的な知識と経験が必要です。
またこの点につきましては、お口の中を診察しないと判断できませんので、お電話などのお問い合わせにお答えすることができません。ご相談までお越しください。