患者さんによく聞かれるご質問の一つです。矯正治療の説明が異なる幾つかの理由があります。
一人の歯並びの治療に対して、治療のゴールは一つと限りません。「どの治療法が正しいか」ではなく、「どの治療法なら自分にとって満足のいく結果を得られるか」とお考えください。それを慎重に検討するためには、シミュレーションを含めてそれぞれの治療を理解する必要があります。
当院では、その方の治療法は一つと限らず、すべての治療法を提示致します。相談時には、具体的な治療方針よりも、上記5点について担当歯科医師によく確認し、ご自身にとって、信頼に足る歯科医院か慎重にご判断ください。
前歯の見た目だけでなく、咬み合わせや口元の審美性を含めた矯正治療をお考えの場合は、慎重に医院をお選びになることをおすすめ致します。矯正治療の専門歯科医師を前提に、以下の項目をご参考にしてください。
初診相談時に「自分の歯並びを治すにはどの装置が良いか?」と患者さんからご質問を受けます。しかし装置はあくまでも「歯を動かす移動手段」に過ぎないことをご理解ください。
例えば旅行を計画するときに、移動手段(飛行機・鉄道・車など)から決める方は少ないと思います。最初に行きたい目的地を決め、その後に移動手段をご予算・スケジュール・お好みに合わせて決定されると思います。
矯正治療でも目的地、つまり「治療ゴール」の設定が最優先です。治療ゴールは、骨や歯、顎の位置、お口元のバランスなどの検査データを基に、治療後にどのような歯並びやお顔立ちになるかのシミュレーションを作成し、それを患者さんが確認して初めて決定されます。
もしも矯正装置を先に選んだ場合は、その方にとってその装置で動かせる範囲内での治療ゴールしか設定できません。妥協的な結果になりうることもあると考えます。
当院では最初に治療ゴールを設定し、その後に患者さんとご相談の上で適した矯正装置を決定していきます。患者さんにとって、より良い治療結果を得るための治療の進め方をご理解頂き、結果に後悔のない矯正治療を受けて頂きたく思います。